SolitOUD

7コース13弦ウード&カマンチェと過ごす穏やかな日常

このブログについて

はじめまして

 趣味で中東の弦楽器、ウードを楽しんでいます。音域は広くてもその大きさのため弾きこなすのが難しい7コース1本のみを愛用中。少しですがクラシックギターの経験もあるため、ウードに転向してからも西洋音楽等も積極的に弾いています。


なぜまたウード?

 この楽器そのものに強い魅力を感じて始めました。美しい見た目と少し低めで心地よい音域、驚くほどの共鳴・反響音、そしてフレットがないことによる多彩な表現力。ウードといえばまず中東音楽ではありますが、私としては「こんな素敵な楽器を中東音楽のためだけのものにしておくのはもったいない、あんな曲やこんな曲も弾いてみたい!」という思いが強かったのです。

 とは言えウードを手にしておきながら「あれもこれも弾くけどアラブ音楽はサッパリです」というのも残念な話ですから(笑)ウード教室にもしばらく通いました。


様々なウードの演奏スタイル

 しかしゆらゆらと揺さぶりかけながら展開していく妖艶で濃密なアラブウードの世界観がもうひとつ肌に合わず、8ヶ月ほどで教室を離れました。とはいえトルコの方のウードも、息つく暇さえ与えない勢いで装飾を詰め込んでいく目まぐるしさに馴染めません。
 もっと落ち着いて音を聴かせながら、適度なスパイスのようにピリっと小技を効かせていけたらと思っていたところ、私のウードが生まれたイランではまさにそのように演奏されていることに気づきました。

 そういうわけで今は、イランの講師や教本から“楽器自体の演奏法”を学んでいます。それと同時に西洋の「あんな曲やこんな曲」をぜひこのウードで弾きたい!という熱意を受け入れてくださったクラシックギタリストの教室にて“音楽そのものの演奏法”を習っています。


“SolitOUD”

 ウードを手にしている他の方々とは音楽の好みや感覚がなかなか合わず、しかしもちろんギター教室でも完全に異色の存在です。そういう意味で孤立した(Solitude)ウード(OUD)愛好者です。
 でもまさにこの“コ”(楽器の個体としてのこのウード+私の個人的な好みによる選曲)の音色が好きなんです。「できるようになるのかどうか」とか「受け入れられるのかどうか」とか始める前からあれこれ考えず、「そんなのわからないけどやってみたい」「やりたいからやる!」単純にそれだけ(Solid)なんです、という意味も含めています。

 日本ではまだまだめずらしい楽器、ウード。その可能性を探る軌跡を記録に残しながら、この楽器に興味を持たれた方に少しでも何かのお役に立てるような記事を書けたらと思います。どうぞよろしくお願いします。